撚りのない糸。紡績糸は撚があるので、糸の中の1本1本の繊維がからみ合い糸になっている。撚りがないと、繊維が素抜けてしまい、織物や編地にすることはできない。では、どのようにして無撚糸をつくり、生地にしているかはつぎの通り。
撚りが単位長さ当たり20回の糸を無撚糸にする為に、水溶性の糸と合わせて逆方向に20回撚って双糸にする。この時元の糸は無撚糸になっているが、水溶性の糸(PVAの糸)が20回の撚りで絡んでいるのでそのまま生地にすることができる。生地にした後、染色等で水につけることで、水溶性の糸は溶けてなくなる。出来上がった生地は無撚糸の製品ということになる。
代表的な製品は無撚糸タオル。パイルに無撚糸を使用する。ふかふかの風合いになるが、どうしても繊維(毛羽)が脱落しやすくなり顔に繊維が付く事を嫌うユーザーもいる。毛羽の落ちを少なくするには繊維長の長い超長綿のコーマ糸を使用するのがよいが、コスト面からカード糸が使用される事がほとんど。
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